平和憲法九条を守る

”組織犯罪を防ぐため”として、政府は、「共謀罪」を設置すると発表しています。

デモができなくなる

-原案-
第6条の2 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を共謀した者は、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。
1 死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮の刑が定められている罪 五年以下の懲役又は禁錮
2 長期四年以上十年以下の懲役又は禁錮の刑が定められている罪 二年以下の懲役又は禁錮

話し合うだけで犯罪

たとえば、酒の席で酔っぱらって、「あいつ頭に来るなぁ、ぶっ殺してやろうか」「そうだよ、あんな奴死んだほうがいい」と言ったら、「殺人の組織的共謀」とみなされる可能性はないとはいえない。
また、たとえば高層マンション建設に何らかの理由で反対している住民たちが集まってなんとか工事を阻止するようなことをしよう、と話し合っただけで「業務妨害の組織的共謀」が成立し、住民たちが逮捕されるという危険性も指摘されています。

テロ対策として国際組織犯罪防止目的か

2000(平成12)年11月に国際連合総会で採択された国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約(国際組織犯罪防止条約)が、重大な犯罪の共謀、資金洗浄(マネー・ロンダリング)、司法妨害などを犯罪とすることを締約国に義務づけたため、同条約の義務を履行しこれを締結するための法整備の一環として、本法を改正して組織的な犯罪の共謀罪を創設する提案がなされた(日本国政府の説明による)。
 確かに、地下組織に隠れたテロリスト達の犯罪を事前に防ぐには、実行犯の前に捕まえる必要があるのかもしれない。ただし、この「事前に防ぐ」が今までの刑法を大元から覆すことになりかねない。従来の刑法では、未遂罪があり、未遂罪は、実際に犯罪の実行があって、その実行が失敗したという時に適用されます。この「共謀罪」は犯罪が行われる前に「話し合うだけで」犯罪になります。

あまりにも多すぎる共謀罪の適応範囲

国際犯罪を事前に防ぐには、重大な犯罪のみを対象とすべきだが、政府は600以上の刑事犯罪について適応しようとしています。「赤信号みんなで渡れば怖くない」と言っただけで道路交通法違反の共謀罪で逮捕されるかもしれません。
刑法には、未遂でなく「実行されなくても罰せられる」ものがすでにあります。たとえば内乱予備陰謀罪、外患(外国と図って日本に武力攻撃をさせること)予備陰謀罪などには、陰謀の段階で罪に問えます。
また、予備・準備の段階で罪に問えるものはすでに刑法に盛り込まれています。放火、通貨偽造、支払用カード電磁的記録不正作出、殺人、身代金目的誘拐、強盗などに予備または準備罪が設けられています。

「政府に盾をつくと取り締まる」が狙いか

自民党は、政府案に対し「処罰対象を明らかな犯罪集団のみ」と修正しようとしています。労働組合などの組織はこれにあたらない、としたが、「処罰対象を明らかな犯罪集団」が明確化されていません。政府に反論する団体が、デモを計画すると共同危険行為や道路交通法で逮捕されるかもしれません。
この「共謀罪」は日弁連をはじめ多くの団体が反対しております。



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